専門学校の留学生の就職率

昨今の人手不足を受け、専門学校卒業生の就職率は9割を超える高水準が続いています。
IT系の学科では、一人に対し50社を超える求人がある例もあり、空前の売り手市場が続いていると言えます。

しかし、留学生に目を転じると、就職に関して厳しい状況が続いています。

平成28年度の外国人留学生進路状況調査結果が、日本学生支援機構から発表されています

こちらによると、平成28年度の専門学校の留学生卒業生数は19,938名。
就職者は5532名で、就職率は28.0%となっています。

日本人の9割超え、あるいは大卒留学生の就職率41.8%と比較すると著しく低い就職率となっています。

進路状況の「その他」が、4,829人。この中には「就職を希望したが就労ビザが取得できず、やむを得ず帰国した」留学生がいることが予想されます。

専門学校の留学生は、大学生に比べ就労ビザの取得要件が厳しく、
・専攻していた内容と日本の企業で従事しようとする職務内容に関連性があること
・専門性があるとしても単純労働(ブルーカラー)の仕事ではないこと
・該当するビザがあること(「美容」「ヘアメイク」「調理」「保育士」分野は、日本には該当する就労ビザがない。介護福祉士については、2017年9月施行の「介護」ビザによって取得が可能)
といった条件があります。
この内、
・専攻していた内容と日本の企業で従事しようとする職務内容に関連性があること
については、専門学校卒の場合に特に強く求められるため、例えば、
「国際情報ビジネス科を卒業した者から,本邦の中古電子製品の輸出・販売等を業務内容とする企業との契約に基づき,月額18万円の報酬を受けて,電子製品のチェックと修理に関する業務に従事するとして申請があったが,その具体的な内容は,パソコン等のデータ保存,バックアップの作成,ハードウェアの部品交換等であり,当該業務は自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とするもとのは認められず,「技術・人文知識・国際業務」に該当しないため不許可」となるなどの事例があります。

法務省:留学生の在留資格「技術・人文知識・国際業務」への変更許可のガイドライン
別紙1:事例より

このような就労ビザの不許可事例のように、企業が内定を出していても、就労ビザが取得できず、やむを得ず帰国する留学生が多数存在します。留学生は日本で働きたいと思っており、企業も採用したいと思い内定を出しているのにもかかわらず、就労ができない、というミスマッチが存在していることが、留学生(特に専門学校の)の就職率低迷の一因になっています。