コラム

外留協シンポジウム「人口減少社会と外国人人材・高等教育の役割」に参加しました

2024年1月27日(土)に、(一社)外国人留学生高等教育協会が主催する【留学生教育研究会 対面・WEBハイブリッドシンポジウム「人口減少社会と外国人人材・高等教育の役割」】に参加しました。
本イベントはビーアライブが事務局を務める(一社)外国人材活躍推進協議会(略称:FORSA)が後援しています。

(一社)外国人留学生高等教育協会とは、専門学校・大学・大学院・専門職大学・専門職大学院・短期大学・専門職短期大学・高等専門学校における留学生教育・人材育成教育の充実発展と外国人留学生の受容・就職促進のための環境整備にむけ、活動されている団体様です。

また、FORSAは日本に留学し専門学校で専門スキルを学んでいる留学生が、日本で就職し日本で活躍できるインフラ作りを目的に、産業界と地域と教育団体が連携して活動をしています。

今回は、これまでの日本の外国人人材に関する受入れ政策や多文化共生政策の移り変わりを振り返り、また人口減少・高齢化が進む日本において、今後どのように外国人人材と関わり、共生していくのか、各方面を代表される方が登壇し意見交換が行われました。

対面参加会場はアルカディア市ヶ谷にて開催されました


高等教育とは

高等教育とは、初等教育(小学校6年間)及び中等教育(中学校3年間、高等学校3年間)の12年間を修了してから始まります。
留学生が入学可能な高等教育機関としては、①高等専門学校、②専修学校(専門課程)=専門学校、③短期大学、④大学、⑤大学院の5つがあります。

高等教育機関を卒業した留学生

JASSOの調査では、高等教育機関を卒業・修了した外国人留学生の国内の企業等に就職した留学生の数は約10年にわたり増加傾向にあります。令和2年度には減少に転じましたが、令和3年には再び増加し、高等教育機関の卒業(修了)者に占める割合も約7ポイント増加しています。
これは高等教育機関における数字であるため、大学進学者等が含まれているものの、専門学校も高等教育の1つであり、専門学校にも外国人留学生が多く在籍しています。

出典:「2021(令和3)年度外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果
(令和5年3月(独)日本学生支援機構)

2023年4月27日の「教育未来創造会議第二次提言」の中でも、2033年までに外国人留学生の日本国内での就職率(国内進学率と除く)を48%から60%に向上させることが提言されていました。

また、「令和3年度 私費外国人留学生生活実態調査」によると、日本国内での就職希望の意向を有する外国人留学生の割合は全体の58%を占めるそうです。日本に留学後、母国へ戻り、得た知識を活かす学生や、日本からさらに他国へ出る学生など様々な進路がある中、半数以上の外国人留学生が日本で就職を希望しています。
しかし実際は国内就職を希望する留学生の全員が就職できているわけではありません。

本イベントでは「外国人人材から選ばれる国になるためにはどうすればよいのか」という課題について制度面をはじめ、国民・企業・自治体における意識変革などを議論されていました。 文部科学省の「留学生就職促進プログラム」の取り組みを例に、留学生が国内就職するにあたっての課題として、留学生と企業間とのミスマッチ、そして留学生視点でのハードルとして以下の2点が挙げられていました。


  • 一定水準以上の日本語能力(特にビジネス日本語能力)
  • 日本企業の働き方や採用・労働慣行(長期雇用・年功序列等のキャリア観や労働観等)に関する理解の必要性



昨今の人口減少による働き手の人材不足、そしてジョブ型雇用が進み、企業も外国人材については専門スキルを有する人材に魅力を感じているなかで、産業界が求める職業人材の輩出を目的とした教育機関である専門学校の役割はさらに大きくなるのではないかと思いました。

ビーアライブもFORSAの活動を中心に、専門学校における外国人留学生の日本での活躍の場が広がるよう、精一杯励んでいきたいと思います。

■開催概要
名称:留学生教育研究会 対面・WEBハイブリッドシンポジウム「人口減少社会と外国人人材・高等教育の役割」
開催日時:2024年1月27日(土) 13:00~16:30
開催方法:対面およびオンライン
主催:一般社団法人外国人留学生高等教育協会
共催:留学生教育学会、一般社団法人国際人流振興協会

お問い合わせ

まずはお気軽に
お問い合わせください!