コラム

全国専門学校情報教育協会の「ビジネスプロデュース・コンペティション」の最終審査会をオンライン見学しました

2024年2月1日に(一社)全国専門学校情報教育協会主催 「第20回ビジネスプロデュースコンペティション」の最終審査会がハイブリット形式にて開催されました。
この取り組みは、専門学校生が日頃培った知識・技術を発想と結び付け、起業するためのプロセスとそのビジネスアイデアを発表することによって以下のことを習得することを目的に毎年開催されています。
今回はオンラインにて最終審査会を見学させていただきました!

開催目的

  • 専門学校生の起業意識の定着および発想力の向上の場を提供
  • 専門学校生と「実際の起業家」との交流をはかり職業観を養う
  • 異分野の専門学校学生間の人的・教育的交流の促進

(一社)全国専門学校情報教育協会とは

(一社)全国専門学校情報教育協会は情報分野の専門学校団体です。
最先端技術教育に関する調査研究をはじめ、ネットワークを利用した教育の普及、関係省庁あるいは企業との連携による教育の高度化に関する調査研究、教員の資質向上のための研修会など、専門学校教育をより向上させるための各種事業を展開しています。
ビーアライブは賛助会員として加盟しています。


ビジネスプラン発表と質疑応答

今回は全国の専門学校から61プラン(18校)のエントリーがあり、書類審査を通過した10プラン(6校)の発表がありました。
コンペティションの審査は実際に会社を起業された企業人により、A.新規性・独自性、B.現実性、C.市場性、D.継続性、E.拡張性、F.プレゼンの6項目について5段階評価にて行われます。

全国の専門学校生達が昨年からの準備期間を経て、斬新な視点を持ちながら実現可能性の高いビジネスプランを発表しました。
学生達はどんな課題や社会問題を解決できるビジネスプランなのか、様々なデータや体験者の声をもとに起業案について説明していました。そして具体的に事業試算表を用いて利益率を説明していました。物件取得費、設備費などの初期投資や、人件費や広告費などランニングコストを具体的に算出しており、ビジネスパーソンさながらの発表に大変驚きました。

審査員からの質問では、手加減なしの厳しい質問や意見があり、多角的な視点から十分に検討を重ねた上での発表であるかが問われていました。
この審査会は学生達にとって企業人からブラッシュアップするためのアドバイスを直接いただける貴重な機会であると感じました。


学生発表内容ダイジェスト

以下のようなビジネスプランがありました。

  1. 韓国風サウナを新札幌にオープン。若者の憩いの場兼リフレッシュスポットを目指す。
  2. 生活習慣病予備群をターゲットにした健康管理アプリ。食事、運動、睡眠を一括管理し、ポイントで特典を付与する。
  3. アプリで生理用ナプキンを無料で受け取れる、広告収入がビジネスモデル。施設の利用者満足度向上も目指す。
  4. 3Dデータを使った洋服のバーチャル試着アプリ。ECでの返品削減と廃棄抑制を目指す。
  5. ベトナム人留学生による、ベトナム風菓子店の出店構想。福岡市の外国人需要に着目。
  6. ストリートビューでスーパーの商品状況を確認し、ECで購入できるサービス。買い物難民解消を目指す。
  7. キャラクターグッズをオリジナルデザインでオーダーできる受注生産サービス。ファンとメーカーを繋ぐ。
  8. ベトナム発の盆栽ブームに着目し、女性スタッフによる盆栽専門店を池袋への出店構想。
  9. 海洋プラスチックごみ回収用の水中ドローンのレンタル・販売サービス。観光地の清掃事業を手がける。
  10. デジタルファッションのNFTマーケットプレイス。メタバース需要を受けた新規事業構想。


グランプリ、準グランプリ、審査員奨励賞のほか、アイデア賞、プレゼン賞、マーケティング賞を決定し、表彰しました。
授賞された学生の皆様、おめでとうございます!

※ビジネスプロデュース・コンペティション大会結果はこちら
https://www.invite.gr.jp/bpc/past.htm



審査員の方からは、「今回はZoomを活用したハイブリッド開催となり、伝える手段も時代と共に進化している。これからは自分達の考えたビジネスプランは、どうやって自分達で実現できるのかだけではなく、いかに周囲を巻き込み協力を得て現実できるか考えてほしい」というコメントがありました。



最後に

学生時代は知識や専門的スキルを身につけることと自身の努力が一直線上にあります。しかし社会人になると成果を出すことを求められるため、様々なアプローチが必要です。

受賞作品には、テクノロジーの活用や社会課題への着眼、消費者ニーズへの深い理解などが評価されていました。
一方で、実現に向けた具体的な課題も浮き彫りになりました。サービスの継続性や収益モデル、技術的な実現可能性など、起業につなげるためには更なる検討が必要不可欠です。しかし、そのようなプロセスを経ることこそが、学生たちの創造力と実行力をさらに高めることにつながるでしょう。
また、参加された学生様も同世代の学生が様々な切り口で起業案を発表している姿に、刺激を受けたのではないでしょうか。

本コンテストを通じて、次代を担う専門学校生の挑戦心と独創性が存分に発揮されていることがうかがえました。チャレンジングなアイデアが社会に浸透し、新たな価値創造につながることが大いに期待されます。
ビーアライブは専門学校生の活躍をこれからも支援してまいります。

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